【追加改造】
 初期型では外部シンクロターミナルとカメラのモードボ
タン操作を設定していませんでした。
それは水没に対するマージンを高める目的もあり不要な
操作ボタンを徹底的に排除したためです(vol.6参照)。
しかし、実際に使ってみると露出モードの操作はやはり
必要であり、シンクロも水中ではスレーブのみでは動作
が不安定なためコード式にしました。
シャッターボタン右の小さなボタンがモード操作用です。
シンクロターミナルは見てのとおり、ボディ上面・右端の
突起です。
勿論ニコノス標準仕様です。(というか、これはニコノス用
ストロボのコネクターキャップで、アクリル製の作りのシッ
カリした物だったので利用しました。)





 右は前面開口部より内側上面を見たところです。
中央部の溝はホットシューに挿したシンクロ接点(下図)
がハウジングに接触する為に削り取ったものです。
さらに、強度低下を補う為に外部に補強板を取り付けて
います。

ファンクションボタンの操作レバーが有る為、溝全面に補
強板が行渡ってはいませんが実用上十分のようです。



 ホットシューに挿す為のシンクロ接点は、ハウジングが
先に出来上がっている為、既製品で使える物がありませ
んでした。そこで、ニコンのAS-15をバラしてシュー差込
部分を切り取り何とか間に合わせました。
それでも、ハウジング内のデッドスペースが少ないため
上記のように内壁の削り取りとなってしまいました。
また、締め付け機構が使えないため、やむなく接点にハ
ンダを盛り、チョッと強引に差込んで接触を保っています。









 下図は改造前後の比較です。
モードボタン、シンクロターミナル、ホットシュー溝、補強
板の位置関係が分かると思います。

また、水中バランスを取る為にルーペに鉛板を巻いてい
たのですが、ハウジングのみでバランスを取るとストロボ
をセットした時に後が下がり過ぎてマクロ撮影が難しくな
るので、鉛板をルーペからストロボへ移動しました。
そのためルーペの外見が少し変わって見えています。



 これで水中ハウジングとしての必要かつ十分な操作系は確保できと思います。
今後はマクロ撮影用のリングライトの組み込みと WC-E68 に最適なドームが手に入れば完成でしょう。
そうなれば、後はこのセットの持つポテンシャルを最大限に引き出す撮影をするよう使い込んでいくだけです。

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