やっとこさ出来ました!
軽量コンパクトで電源不要、いつでも何処でも使いたいときに使える超優れもの!

構想・最初の試作から15年以上!
実用化試作を始めて6ヶ月!
実際の製作時間2時間チョッと!
年月の大半を放置状態で過ごした「幻の逸品!」かどうかは兎も角、一応実用的な形に纏まったと思います。

4月にE5000 用の試作を始めてから6ヶ月もかかってしまったのは、 マクロ撮影よりもワイド撮影を優先的に考えていた為で、決して投げ出していた訳ではありません。

まぁ、でも気マグレな私は「その気」にならないと中々腰が上がらないと言うウワサも有るとか無いとか・・・


 閑話休題。 vol.4 にて試作・公開したマクロリングリフレクターを vol.6 で公開した水中ハウジングに組み 込んだ物が上の写真です。部分的な若干のサイズ変更以外は試作品をそのまま内蔵させています。
元々このハウジングに内蔵させる事を前提に作ったものですから構造上の変更はありません。

変更した箇所は
(1)レンズポートの内径に合わせてリフレクター
 外経を縮小。
(2)ハウジングのカメラボディ側形状に合わせて
 リング下部をカット。
(3)上記作業を容易にするためレンズポート側と
 カメラボディ側に2分割。

これらの変更は、ハウジングに先立ってリフレクターを製作した為に生じた誤差の修正 なので、製作時期が逆で現物合わせができれば
必要の無いことです。
水中ハウジングに組み込まず陸上で使用するのであれば改造の必要はありませんでしたし、
今これから作るのであれば内蔵用でも一体型で作れます。

また、今回のハウジングはDIV製の物をリフレクター組み込みを想定して開口部を 後側から前側に仕様変更していますが、今回同様にリ
フレクターを分割して製作すれば既製の標準
仕様ハウジングにも内蔵可能と思われます。

材料は前述のとおり全て我が家内で調達しましたので新規出費は0円。
リフレクター本体部分には使用済みカレンダー(ケント紙等があればそれでも良いと思います) と台所から失敬してきたアルミホイル。
ディフューザーには乳半白色のアクリルを使用していますが、新規購入するとこれが一番高くつきますね。

実際の構造は写真を見ればお分かりと思いますが、レンズ周囲にドーナッツ状の円筒形リフレクターを配し、 そこへカメラ内蔵フラッシュの発光を導けば良いのです。
導光部はリング内部に斜めに入り込んでいますが、これは発光部からの直射光が外に出ないようにする為で、 尚且つ、ここの加減で主光源となる光量の調節が可能となります。
ボディ側下部はカットされてリング状にはなっていませんが、配光のリング効果に影響は無いようです。

なお、マニュアル露出で撮影をする考えなので調光センサーは生かしていません。
将来的に調光センサーを生かしてオート撮影できるように改造するかもしれませんが、現状未定です。


下の写真は WC-E68 装着用の延長ポート(左)とマクロリングリフレクター内蔵の標準ポート(右)の比較です。
ハウジング全長がかなりコンパクトになる事がお分かりいただけると思います。
標準ポートにするとルーペの巨大さが更に目立ちます。
しかし、このルーペは 10cm のハイアイポイントで全視野を観察でき、もちろん細かい表示も全て読めるし 液晶モニターフードの効果もある超優れものなんです。



撮影時の配光は作例写真を見ても分かる通りリング状に十分に回っていますが、完全なリング 配光つまり無影配光ではありません。
しかし、これが重要なポイントなのです。
標本撮影が目的ではありませんので、むしろ無影配光ではない方が都合が良いのですね。

一般的にはカメラ内蔵フラッシュの前に拡散板を付ける方法が採られ、光を回す効果はありますが、 それでも配光はやや一方的です。 このリングリフレクターは主光源部からリング状に徐々に減光していくので複雑な形状の被写体でも周囲に 光が回りながらも影は柔らかく残ります。



そもそも、この E5000 には高輝度LEDを使用した マクロクールライトLS−1 というアクセサリーがありますが、光量は極めて暗く水中撮影では実用し難い物です。
ところが「マクロリングリフレクター」は内蔵フラッシュの発光をそのまま利用するのでマクロ域では十分な光量があり、 絞込んで高速シャッターが使えるので水中のみならず何処でも使えます。
コンパクト軽量で専用電源も必要なく、持ち歩くにも不便はありません。
唯一つ欠点は素人工作では頑丈に作るのが大変なことでしょうか(笑)。


水中での実写作例は次回公開予定です。


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